「テルマエ・ロマエ」作者ヤマザキマリの人生は波乱万丈。ゴッホを語る油彩画家。

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ヤマザキ マリ さんてどんな人物?

ヤマザキ マリさんという方をご存知でしょうか?
この名前ではピンとこない方は、もしかしたら
漫画『テルマエロマエ』作者さん、といえば「あぁ、なるほど」と想像できるのではないでしょうか。

漫画『テルマエ・ロマエ』とは、独特な画風
”古代ローマの浴場設計技師ルシウスが現代日本の銭湯にタイムスリップし、日本の風呂文化を学ぶ”
という突飛なストーリー。2008年〜連載、翌年からコミックも出た人気漫画です。
2012年の実写化映画では、阿部 寛さんが主演を務めコミカルな演技が話題となったので
そのタイミングで知った方も多いのでは。

ヤマザキ マリさんは、その話題作品の原作漫画家さんです。

しかしながら、ヤマザキ マリさんは 漫画家、エッセイをはじめ多種多様な著作を手掛ける文筆家ラジーパーソナリティメディア出演と、幅広い活動をしている人物としても知られています。

油彩画家の ヤマザキ マリ さん

今では”漫画家さん”という肩書きで知れ渡っているヤマザキ マリさんですが、
実は彼女の本来の専攻は油絵の画家です。

先日は、【名将たちの勝負メシ ゴッホ】番組に出演していました。
波乱万丈だと言われているゴッホの人生を、
画家であるヤマザキ マリさんの視点から紐解いた番組です。

そんな、ゴッホを語るヤマザキ マリさんの
画家としての経歴や実力の程はいかなるものでしょうか?

見てゆきましょう。

ヤマザキ マリさんプロフィール

  • 生年月日:1967年4月20日
  • 出身:東京都生まれ、幼少時に北海道千歳市に移住
  • 婚姻歴:1回
  • 夫:(イタリア人)ベッピ・キュッパーニ(作家、大学教授、研究者)
  • 子ども:山崎 デルス(イタリア留学中の恋人との間に生まれた子女。フリーフォトグラファー)

経歴

  • 17歳(1984年)ー高校を中退し1984年にイタリアに渡り、フィレンツェの国立アカデミア美術学院で美術史・油絵を専攻。
  • 20歳(1987年)ー息子を出産後、恋人と別れシングルマザーとして子育ての傍ら漫画家デビュー
  • 28歳(1995年)一日本に帰国
  • 33歳(2010年)ー『テルマエ・ロマエ』(KADOKAWA)でマンガ大賞2010
          第14回手塚治虫文化賞短編賞受賞
  • 35歳(2002年)ーイタリア人 ベッピ・キュッパーニと結婚
           以降、息子・夫と共にイタリア、シリア、ポルトガル、アメリカの国々で暮らす
  • 46歳(2013年)ーイタリアに住む
  • 48歳(2015年)ー芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞
  • 50歳(2017年)ーイタリア共和国星勲章コメンダトーレ章(イタリアの文化やイメージを普及させる  ことに貢献した人物に与えられる勲章)を受章
  • 58歳(2025年)ー現在夫と二人でイタリアに住む

油彩画家としての実力は?

17歳で単身イタリアへ渡った後、フィレンツェ国立アカデミア美術学院に入学し
美術史と油絵を専攻しています。
在学中は、美術の本場で西洋美術の基礎知識と技術を習得したことにより、イタリアを中心とした西洋の古典的な技法を基盤としながらも、現代的な要素を取り入れた独自の油彩画を描くようになりました。
最近の作品では山下 達郎さんの肖像画が挙げられるでしょうか。新譜「Softly」のジャケットに用いられた油彩による肖像画です。他には、人間国宝の歌舞伎役者さん落語家の立川志の輔さんの肖像画も注目の作品でした。

2022年9月〜2023年開催の「ヤマザキマリの世界」展では、『テルマエ・ロマエ』をはじめ、前述の肖像画なども展示され、題名のごとく、ヤマザキ マリさんの世界観を余すところなく感じられる催しだったと評価されています。

波乱万丈人生

イタリアでの留学時代、
駅で寝泊まりするしかないようなどん底の貧乏とそんななかでの妊娠を機に、
私は油絵で食べていくことを断念した。(婦人公論Jp.より)

そもそも、17歳で単身イタリアに渡り絵画の道に身を置いたこと自体が、類稀な人生の始まりを物語っているようなものですが、若くして子供を持ってのち、この一文からも想像されるように、
生きるため生かすために、それまで情熱をかたむけた油絵筆を手放したこと。

漫画の連載で大ヒットを出したこと。

初めての結婚相手となった夫と息子さんと各国に住み見識を広げたこと。

多くの経験‥と一言で言い表せられない内容の人生の歩みを考えると、その生き方が多くの人に感銘と共感、憧れやいたわりの感情を揺さぶるのは間違いありません。

今後への期待

2023年、2024年には
テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本』というイベントが開催されました。
国内4ヶ所、
山梨美術館、大分県立美術館、東京 パナソニック汐留美術館、神戸県立博物館です。
漫画『テルマエ・ロマエ』主人公ルシウスが案内人となり、古代ローマのテルマエと日本の浴場文化を紹介します。ルシウスが浴場文化を介して日本と古代ローマを行き来したようにそれぞれの浴場文化を体験する機会となったようです。

現在、漫画家・文筆家・画家としての活動を通じ、幅広い層に支持されていますが、特に『テルマエ・ロマエ』のような大衆文化と美術を繋ぐ作品は、多くの人々に美術に興味を持つきっかけを与えています。

まとめ

17歳で単身イタリアに渡り美術学院への留学。
息子の出産と恋人との別れ。
漫画家として大ヒット。
イタリア人との結婚と国際的生活。

など、イタリアを拠点に、エジプト、シリア、ポルトガル、アメリカなど、様々な国での子供を伴った生活経験を持つヤマザキ マリさんの作品には、多様な文化や歴史観が取り込まれ、多くの人を魅了しています。
古い歴史を持つイタリアに造詣が深く、そして現代にもアンテナを張らねばならない漫画家であることは、そのまま、歴史や文化に対する深い興味と知識現代のトレンド感覚とのバランスの良さにつながり、彼女の作品のテーマや表現に影響を与えているのでしょう。

加えて、ヤマザキ マリさんは、裏付けある美術史と油絵の専門知識国際的な視点など、その独自の視点から世界を描き出す画家として高く評価されています。

本当に、今後の作品発表や催しが楽しみでしかありません。

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